大豆にはイソフラボンという成分が含まれていますが、このイソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンに構造が似ていることから、女性ホルモンと似た働きをするためホルモンのバランスが乱れることで発生する更年期症状の緩和や骨密度を維持する効果があるとされます。しかし、このイソフラボンによる効果は個人差が大きくあり、研究の結果、エクオールという成分が生成されるかどうかで、その作用が期待できるかどうかが別れるということが判明しています。研究では大豆イソフラボンは腸から吸収されますが、そのままダイゼインという成分のまま吸収される人とエクオールという成分として吸収される人があり、エクオールがより女性ホルモンに近い作用が期待できます。

大豆イソフラボンを原料としてエクオールを作ってくれるのが腸内に100種類以上は棲息しているという腸内細菌のひとつです。その腸内細菌のひとつがエクオール産生菌群であり大豆イソフラボンを分解してエクオールを作ってくれます。菌の種類は現在のところ10種類程度が発見されていますが、実際のところ厳密にどの菌がエクオールを作ってくれているのかは、まだ研究段階で良くわかっていません。いずれにしてもエクオールが作られるかどうかは、食生活に大きく影響するとされます。研究では、緑茶を飲む人やベジタリアンや魚油を食べる人は多いという研究結果があります。一方でタバコを吸う人や乳酸品の摂取量が多い人は作れないといった研究結果もあります。ただ日頃から積極的に大豆を食べることでエクオール産生菌が活発化すると考えられています。

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