個別指導の塾講師に求められるスキルとしてはコミュニケーションスキルです。集団指導においては複数の生徒に対して、定められたカリキュラムを教えるだけで良く、一人ひとりの生徒をそれほど気にする必要はありませんが、個別指導となると、一人ひとりの生徒の能力を見極める必要があります。このため塾講師としては、家庭教師に近いものになります。
コミュニケーションスキルとしては、第一には身だしなみがあります。特に個別指導の場合には生徒との距離が非常に近くなるので口臭や体臭などがマイナスに働きます。また教えるスキルはもちろんですが、教えること以外にもより細かい気遣いが求められます。また反対にあまりにもフレンドリーになりすぎると敬いの精神がなくなるため勉強に悪影響が出る可能性があります。いずれにしても近すぎず遠すぎず、生徒の状態をみて指導する必要があります。
一方で個別指導でも複数の生徒を受け持つことになります。数としては5人程度ですが、それでも一人ひとりに対して指導する必要があります。特に理解力に関しては異なるため、メリハリの付いた指導を行うことが求められるため、生徒一人ひとりの性格や理解度を常に把握しておくだけの記憶力のスキルも必要です。
塾講師になるための資格はこれといって必要なく、無資格でもはじめることができます。また塾といってもその種類はさまざまで個人的に経営している塾もあれば大手のように一定の地域に複数の塾を開いているところもあります。また学ぶ内容も総合的なものから、算盤や習字などに特化したところまであります。
しかし、いずれにしてもどこかの塾に入り塾講師となりたい場合には最低、大学に在学中であるか大学を卒業している必要があります。また採用試験も受けることになりますが、一定レベルの学力に達しているかどうかテストされます。ただそれらを除けば中途採用の門戸は広くて、過去の職歴などは不問となるところがほとんどです。ただし、塾にはそれぞれ経営の売りとしているものがあり、それらの気風に合わないような人は採用されにくいといえます。気風としては集団指導と個別指導があります。個別指導では生徒を個別に指導する必要があるため、集団指導よりもより丁寧に教え理解させるための能力が必要とされます。
また塾講師として、いきなり正社員として採用されるのは難しく、多くはアルバイトとして採用し実績に応じて採用するか決めるというのが多い傾向にあります。