柔道整復師は、日本における国家資格のひとつで、伝統医療である柔道整復術を身につけることで主に整骨といった医療行為を行うことができるものです。柔道整復師が行える範囲としては、骨折、脱臼、打撲、捻挫といったもので、身体の外から手技によって行うものが中心です。もともと柔道などの武道を行うさいにはこれらのケガが付き物であるため、自然発生的にそれらのケガに対する治療法が確立した経緯があり国家資格となっています。なお、国家資格でありまた整形外科が足りていない地域において補完するという意味もあるため健康保険の請求も行うことができます。また医師と異なり、柔道整復師になるには専門学校や養成施設で教育を受けたあとに試験を受け合格することで、資格を得ることができます。

柔道整復師になること自体は、所定の教育と試験を受ければなることができます。その一方で医師などが医師会があるように関連団体も存在します。ただし1つの業界に1つの団体といったものではなく柔道整復師では、柔道整復師会のほか柔道整復研究試験財団や全国柔道整復学校協会などが知られます。中でも歴史が古いのが柔道整復師会で昭和10年に設立され昭和28年に法人化された関連団体です。柔道整復師会では、啓蒙や啓発活動、柔道整復師の利益を守るための社会的活動などを行っています。なお、柔道整復師会も含めて関連団体への加盟は任意であり、医師とは異なって現状としては、これらの関連団体に所属しなくても柔道整復師として働くことが可能です。

【一言】
柔道整復師というのは国家資格の名称で、開業している場合には接骨院や整骨院などを名乗っています。また実際のところ接骨院でも医師免許を持ってやっている人もいるので、このあたりはかなり曖昧なところです。
基本的には接骨院や整骨院では外科的な方法を使わずに骨に関する治療を行うというものです。昔ながらの民間療法といったもので骨折や脱臼、打撲、捻挫などがその治療の対象。

そのため一部は健康保険の請求が可能なわけですが…、この請求を仲介する団体が乱立している。まあ、医師の場合には法律によって定められているので、健康保険の不正請求もそれほど発生していないわけで、実際ペナルティも厳しいわけですが、柔道整復師の場合にはかなりルーズで、このあたりが不正請求が横行する原因なのでしょう。